2021年の7月、絶賛オリンピック期間中である。
断っておくけど緊急事態宣言出ている中でのオリンピックなんだよ。。。緊急事態宣言中なのに平和の祭典とはこれ如何に。大いなる矛盾が頭の中で渦巻いてアスリートたちの活躍を素直に応援することが出来ない。悲しい。
それにしても引っかかるのが、始まる前からずっと今でも、大きな声であちこちで言われ続けているの「スポーツの力で感動」とのキーワードだ。
改めて言葉を見てみると、分かったような分からんような曖昧な言葉ではある。「スポーツの力」っていったい何なんだろう?
これはスポーツが物理的に力を駆使して行うことを意味するのではなく、スポーツが観るものに与える心理的な力のことを言っている。
確かに今までもスポーツ観戦していて、アスリートの見せる動きに、力強さに、勇姿に心を動かされたことは何度もある。そんなにスポーツ観戦が趣味でもない私でも、だよ。この選手の運動能力すごい!と唸ったり応援してるチームの勝利に感極まって涙が出たことだってあったよ。
でも、感動するとか喜びに溢れるとか感情を動かされるとか動かされないとか、そういうのって全部見ている側の個人的なものじゃないの?たとえ誰か友人や家族や仲間と一緒に観戦してて感動を分かち合えたとしても、最終的にその感情はやっぱり個人のものなんだよ。
そういうのをやる側から「感動するでしょ。感動するものなんだから見たいでしょ」って押し付けられるのってなんだかなぁ。。。だいたい感動感動言うけど、別に感動するばかりがスポーツ観戦じゃないしな。時々腹立つことだってあるしな。このご時世で少なくとも私はコロナのことを考えながら、感染におびえながら見たいものではないんだよ。
これがスポーツじゃなくて「音楽の力」なんて政府に連呼されたらどうよ?音楽には感動する力がある。みんな音楽を聴いて涙してね!!…はい、勘弁してください。えらい人が言う「ナントカの力」が胡散臭いのは、感動しろ、の影で上に立つものの思惑や不祥事を忘れてねの意味があったりするからさ。実際スポーツも音楽もプロパガンダに利用されがちなんだよね、いつの時代でも。うーん、悲しきかな、人類。
オリンピックの是非は置いといて。
7月25日には岡野くんの2回目の配信ライブ「DISPATCHERS vol.2」がありました。
第1回目は4月にあったんだよね~(うっ…感想も書いてないけど💦)
4月は昭仁ソロ第2弾の「Shaft of Light」を出す時で、今回は「その先の光へ」を出したばかりだから一応これはプロモーションライブってことでもあるんですかね。。。
なーんて冷静さを装ってみたけど…やー、もー、すっごくすっごく嬉しかったです!!!
今はライブも簡単に行けないし…、たまにアクティブな気分になって大丈夫かな、やってみるか!ってエントリーしても感染対策でキャパ半分になったチケットはなかなか取れないし…の状況ですからね。何より昭仁くんがみんなの前に出て歌ってくれることが一番嬉しいんすよ。
何だろう…前回やったvol.1よりもこのvol.2の方がすごく2014年の「SING IT UP」を思い起こさせる雰囲気があったな、と思う。もちろんライブ中に「SING IT UP」に言及もしてて、米津玄師の「アイネクライネ」歌ったりしたし、何よりvol.2は収録じゃなくて生配信だったからってのはあるけれど!
でも、選曲の傾向(それは何なん?と聞かれても上手く言えないけど)とかMCの語り口が柔和で優し気だったり、の感じがしぎなっぷと似ているんだよな~。おんなじ人がやってるライブだから当たり前じゃんと言われればそうですが。
本当に正直に言うと、私はポルノグラフィティのファンではあるけれど、ポルノの方ではメンバーがどういうことを考えて、どういうものを目指して音楽をやっているのかがイマイチ分からないってことがよくある。まあそれは、曲や歌詞やライブからそういうの読み取れない私がただアホなだけってことだってるのは分かってますよ。でもねぇ、2人で曲作るようになってもシングルの多くはタイアップ先に世界観を寄せたものだし(それはそれで立派なんだが…)濃いポルノらしさってものを表にあんまり出さんでしょ。
だいたいまずもって、新藤晴一という人が多くを語るのを美徳としない人である。昭仁も今まではほぼプロモとライブ以外は表に出てこなくて、何をやっているのか何を考えているのか、生きているのかさえ分からない人であった。ライブのMCでも大抵決まったテンプレート通りを繰り返すのが多かったという印象。めちゃくちゃざっくりした言い方だけど。
もちろんそう感じてしまうのは多分に、私が後から来たファンってことが大きかったからかも知れない。だっていくら後から昔の活動を追っても肌感覚で分かるもんじゃないんだよね。だから私はあんまりメンバーの思考を知らない。
それが、「そうか、岡野昭仁ってこういう人だったんだ」と大きく目を瞠らせてくれたのが「SING IT UP」だったんだ。
選んでいる曲をなぜ選んだのかの説明も、その曲にまつわるちょっとしたエピソードもそのアレンジの仕方も歌い方も。ポルノの時とは違った岡野昭仁がいた。ポルノの時と違った岡野昭仁、が果たして「素」の岡野昭仁であるかは分からないけれど、初めて詳しく本人の口から今彼が考えていることが聞けたような気がした。
話は逸れるけれど、ちょうど2014年は10月に小畑ポンプさんのバースディライブがあって、ポルノはそれにシークレットゲストとして出た。 私は最初行く予定はなかったけれど(それでも多分晴一は出そうだなとは思っていた)たまたま友人に誘われて行ったんだよね。まさか2人で出るとは…!!とびっくりしたよ。
その時の2人がね、ただのバンドマンで、私はただのバンドマンであることに心底嬉しかったんだ。
遅れてきたファンである私は2012年からライブに行き始めたけれど、どこか彼らのライブはショーであり、彼らはパフォーマーであるように見えることも多々あった。好きになったはいいけどそういうところになんとなく物足りなさも感じてて…。(※もっともインディーズ~三人時代を知る人によれば昔はバンド(音もパフォーマンスもすべて!!!!!)だったと言う…💦)
だから、ポンプさんのライブで、小さなセッションを楽しむような2人を観られて本当に良かったと思った。
そして2014年12月の「SING IT UP」で私は初めて、ライブの後もずっと続く幸せな満足感を感じた。もちろんそれまでもポルノのライブで満足感は感じていたけれど、でも終わってしばらくするとまだ足りない!もっと!とまるで麻薬が切れたような焦燥感と欠落感ばかりがあったんだよね、なぜか。
だから「SING IT UP」は私にとって、今にずっと続く幸せな記憶なんだ。
それが「DISPATCHERS」に繋がる。
昭仁はそろそろ母屋の様子も見に行くよと言う。
もちろん母屋の活動が始めるのは嬉しい。
でも「DISPATCHERS」は細々でも末永く続けて欲しいな。今彼が興味あることを、思いのたけを語ったり歌に乗せて届けてくれることが嬉しい。それに「歌を抱えて歩く」っていうのは岡野昭仁が歌を歌っていく限り、彼にとっての永遠の課題でしょう。私はその闘っている様をずっと見ていきたいんですよ。
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DISPATCHERS vol.2はvol.1よりももっと、昭仁の趣味嗜好が表れている曲が選ばれているように思う。そして今現在の思考が反映されているように感じる。
とりあえずカヴァー部分について思ったことを少しだけ。
多分あっきんってあいみょん大好きだよね?
前回のvol.1でやらなかったのが不思議なくらい。あいみょんのフォーキー なメロディーに昭仁のハスキーな声がよく似合う!
「勿忘/Awesome City Club」
この曲は聴いたことあったし、Awesome City Clubの名前も知ってた。最近よく名前を聞くからてっきり最近出てきたグループかと思っていました。調べたら結成2013年とのこと。私が知らなかっただけですね。ごめんなさい!男声と女声が交互に入りハモッているので一人で歌うとメリハリをつけるのが難しい歌だね。昭仁さん、もっと練習したらもっともっと行けそう。偉そうにすみません。
多分ミスチルって私や私のちょっと下くらいがド世代でたいていの人が通ってきているんでしょうけど…イマイチ興味を持てないで過ぎてしまったんですよね、私は。HANABIも曲を知ってる、聴いたことある!くらいで。でも、桜井和寿さんて人は特に歌詞に関して(詳しくないけど)やっぱ天才だな~と思うことが多々ある。スガさんとも仲がいいので「ファスナー」とか好きでよく聴くけど本当に上手いし、伝わる歌詞だよなって思う。
昭仁の歌はちょっと苦しそうだったけど、喉の調子が悪いというよりはキーが合ってないのかなと思った。でもラストの高いところは声がとってもきれいに出ていたね。ほッ。
「人として/SUPER BEAVER」
SUPER BEAVERは名前は聞いたことあるけど全然知らんかった。だから昭仁が歌ったのが初めて聞いた彼らの曲です。なんて実直で泥臭い歌詞やメロディーなんだろうとびっくりした。電子音が並んだ軽妙でおしゃれなサウンドが流行っている中でも、こういう音楽も人気があるんだね。
そしてこういう歌詞って昭仁の歌い方に絶妙に似合っている!
迷っても悩んでも逃げないで棚に上げないで、誰かのせいにしないで生きていきたいよね。難しいね。。。大いに難しい。
出来たら昭仁は真っ直ぐでいて欲しい。誰かのせいにしたり、弱いものを虐げたり、 差別をして優越感に浸ったり。そういう仕事だけはしてくれるな。
「ジュビリー/くるり」
ピアノ演奏と歌唱だけのステージが敬虔な印象でした。
LIVE IT UPでもくるりの「ばらの花」をカヴァーしていたように、彼はとってもくるりが好きなんだね。私はくるりの曲はそこまで知らないので雰囲気で言うけれど、ポルノとくるりって対極にあるバンドのように思うのです。個人の感想です。なぜかは聞くなよ。ちょっと言えない。なんとなく。雰囲気で。だからりびなっぷで歌った時意外!な気がした。
全然関係ないけれど、いっとき私、くるりの「琥珀色の街、上海蟹の朝」という曲が気になってよく聴いてました。くるりっていろんな曲書くよね。それもちょっとクセになるようなヤツ。
これ聴いたの初めて!ごめん、SUPER BUTTER DOGを知りませんでした。でも好き!この曲!昭仁くんが歌いたいの分かる。素朴なほっとするようなメロディー。他にもいろんな人がカヴァーしているんだね。
ハナレグミさんは初めてきちんと聴いたのがギタージャンボリーで、歌も上手いしギターも上手いし心地よい音楽でした。
この曲はちゃんと覚えたいなって思ったよ。
「情熱/UA」
りびなっぷで「雲がちぎれる時」を歌った時も思ったけど、こういう暗い曲を歌う昭仁って私の好みでしかない…!その前だったかで桑田佳祐の月を歌ったのも良かったよな。
昭仁の声って、基本若くて甘い明るさがあるんだけれど、それなのに暗い曲がしびれるほど心地いいってなんなんだろう。「Fade away」とかもね。明るさに覆われた本性を覗き見するような。この間DISPATCHERS で昭仁の声の分析やっていたけれど、張りのある声とハスキーさと両立しないものが両立してるってあったけど、こういうのもその一つかも知んない。
最初はあれ??なんだっけこの曲?だったけどサビになったら思い出したわ。懐かしい、っていうかチョーひっさしぶりに聴いた!!このアレンジが…80年代のピコピコ感が…このメロディーの流れ方が…(汗)若い人には新鮮かもだけど、あの当時を過ごした私にはどうしてもむずがゆく聞こえてしまうわ~うっわ。
だけど、こういう80年代のレトロな曲の昭仁との親和性の高さよ…!!!似合う!個人的にはvol.2の中で一番しっくりくる。 だからなのか最近脳内ヘビーローテーションだよ。ボーカルはユーミンの声の時と昭仁の声の時があります。
「アイネクライネ/米津玄師」
やばいやばいやばいやばい。昭仁が歌ったことで米津玄師を知ってハマったきっかけの歌……!
2014年の時は昭仁もギターを持って(フォロワーさん談によるとエレキ)たのでしぎなっぷの印象はもっとバンド感があって、そして昭仁ももうちょっと淡々と歌っていた、ような気がする。違うかも…? 細かいところ記憶の彼方で悲しいんだけど。
今回は熱唱!だ。
「アイネクライネ」って絶望からの救済の歌で、主人公の彼女が抱えている絶望というのが同じアルバムに入っている「WOODEN DOLL」の女の子の苦しみに通じてるんではないかしら…って前からよく思っていた。この歌詞に出てくるネガティブな言葉が本当に辛い。
同じアルバムに入っている「花に嵐」なんかも、いじめを受けた(とは書いていないが匂わせてある)少女の心の傷とそれでも垣間見える希望を描いていて聴くたびに苦しくなる。
だから私にとっては今回の熱唱の方がとってもとってもしっくりきた。歌ってくれてありがとうーーー!!!!!泣く。
この曲も私は何度も聴いたことあるのに本当に今までスルー状態でした…。すみません…。いや~、推しが歌うとこんなにも入って来るんだね。 改めてフジファブリックに興味を持ったよ。
よくカヴァー曲を歌うと、本家だとちっとも良いと思わなかったけれど、昭仁さんが歌うと違う。さすが昭仁さんは歌が上手い、という人がいるけれどそれは違うと思う。それは本家にまったく失礼じゃん。昭仁が上手いから曲の良さを引き出したじゃなくて、自分が好きな人が歌うから説得力があるように聞こえるんだよ。もしフジファブリックの志村さんがポルノの歌をカヴァーしたら、ポルノにまったく興味なかったフジのファンでも興味を持つかもしれないってこと。それだけのことなんよ。
もっとも昭仁の日本語の歌詞の発音ははっきりしているから、曲によってはカヴァー元の人の歌い方より歌詞の内容が分かりやすいってのはあるかも。
ポルノの曲では「リンク」がすごく爽やかにおしゃれにアレンジされていてびっくりした。そうか、こんな風にも歌えるのか…、と目から鱗が落ちた感じでした。この曲のサビ部分ってAメロ、Bメロと乖離してると言えるほど雰囲気が違っていて、私はこの曲初めて全部聴いたときに凄い違和感を感じたものなんですよ。何しろリリース時はまだファンじゃなくて、テレビのCMでのサビのとこしか知らんかったからね。AメロBメロって重めのロックじゃん。それに比べてサビはいきなりパーッと明るさが広がるポップスじゃん。今は慣れたし、鬱屈からの希望なんだろうと理解出来て全部好きなんだけど。今回はそれに成熟が加わってもっと一体感が出たような。いや、まだまだいけるんだね。侮れないわ、リンク。
ということで、vol.3も待っています!
(スクショしまくったけど何を歌った時の写真かもはや分からないやつ)